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これがミッチの"My Slow Life"

oilsardin.exblog.jp

イマドキシニアの光と影

近しい年代の人を送る

2016年1月29日(金) 雨 歩数:3786、しっかり歩き:0、酒:休肝

 悲しい金曜日となる。英語会でここ数年親しくしていただいていたA氏が急逝されたとの訃報を知ったのが火曜日の夜。今日の予定は特に入れていなかったので告別式に参列させていただく。タイムを読む会のメンバー9人が参列した。

 知らなかったのだが、受洗したクリスチャンだったようで、教会での凛とした雰囲気の中での告別式となった。牧師の先生が丁寧な語り口でお祈りから聖書朗読、讃美歌のリード、ご本人の思い出や人となりを、一人でお進めになる。声が朗々としていてその語り口に取り込まれる。
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 英語の勉強会では、元英語教師として不明点について文法的なことも含めてよく解説いただいた。勉強会後の二次会飲み会にもほぼ皆勤していただき、昼間とは違った博学振りをご披露いただき、いろいろ学ばせてもらったのを思い出す。特に短歌に造詣が深く、感心させられた。

 二次会のあるときに短歌の話題となり、彼の好きな歌人の歌を紹介してもらった。「観覧車回れよ回れ思い出は 君には一日(ひとひ)我には一生」 (栗木京子) 女性の視点で歌われたものだが、男の立場からでもその心境はよくわかる。自分の好きな歌の一つが、「清水へ祇園をよぎる桜月夜 今宵逢ふ人みな美しき」 (与謝野晶子)と、ある種の共通の好みを確認した気がしたが、実は全然レベルが違っていた。

 A氏は退職後、合計三度のスペインサンチャゴ巡礼の旅に出ておられた。その巡礼途中で歌を詠んでおられたようで、その歌集のコピーが参列者に配られた。信仰と弱者への思いやり、死を背負った人間としての一瞬一瞬の大切さを噛みしめるような歌が多い。

 そのはざまにいくつか栗木京子さんの視線を彷彿させる歌もあった。目についた歌はこう詠まれている。「そを見しはたまゆらの一瞬 さはあれど玉のごときの千の一瞬」 自分的には紫式部の「めぐり逢ひて見しやそれとも分かぬ間に 雲隠れにし夜半の月かな」を連想させられる。いずれも心情は痛いほどわかる気がする。

 牧師から紹介された歌がいくつかあったが、一番心に残ったのは、「巡礼はこころを歩む時間(とき)の旅 若き日猛き日老いづく日行く」という一首。なにか人生を悟っておられたような気がした。

 A氏の年齢は本人に尋ねても一度もおっしゃらなかったので不詳だったが、今日になって二才年上だったことが判明した。まあ、同じ団塊世代。自分にもいつやってきてもおかしくないイベント。自分は心の準備やその他の準備はできているのかと自問させられる。

 一回りくらい上の人からの年賀状には、「終活に入っております。」というようなコメントが書かれていることがあるが、自分にはまだもう少し時間はあると思っている。しかし、今日のようなことを思うとそうも言っておれないような気もする。

by yellowtail5a01 | 2016-01-29 23:59 | 友人・交遊 | Comments(2)
Commented by Helen at 2016-01-30 08:37 x
英語会では何年もご一緒していながら、A氏のプライベートについては、あまり知りませんでしたね。頂戴した巡礼の旅からのお葉書にはA氏のメセージが込められているとは感じましたが、でもまさかこんなに早く逝かれるとは思っていませんでしたので、とても残念です。
Commented by picoswindow63 at 2016-01-30 17:02
あまりにも早すぎるご逝去にびっくりしました。告別式に参加させていただき、A氏の人生に触れ、心が引き締まる思いがしました。巡礼中に自分が出会ったすべての人を思い、祈りをささげておられたと言う事を聞き、その中に私もいたのかな?などと思ってしまいました。