天の恵みの雨となる
今日は、お天気の様子を見ながら午前中のみ四人でヨットを出す予定となっていたが、朝の7時時点で降雨のため中止連絡が来る。明け方は降っていたようだが、西宮はもう上がっていて青空も少しのぞいている。もっとも昼には雨雲が西からやってきて本降りになるとのこと。今日は家でゆっくりしようと思っていると、このヨットに紹介してくれた恩人であるH君からまた電話があり、「港の中で機走だけで二人でやりませんか」とのお誘い。
別の予定もないので、二つ返事でOK。風はそれほどないし、雨くらいはどうってことはない。H君の狙いは、離岸・接岸の練習の機会を自分に与えてくれることだったようである。大勢で乗っているときは、一発勝負で練習はできないのだが、今日は二人きりなので、練習に徹する。
彼が提案してくれたメニューは、(1)後進の舵さばき、(2)舵をいっぱい切っての最小回転(前進・後進)、(3)行き足の利用とブレーキ(逆回転)のタイミング、(4)それらを使った接岸の練習である。
H君本人も、接岸をよりスマートにするためのテーマをもっていたようである。角度をつけないで桟橋に平行に進入してピタリと止めるというものである。そのための練習も自身でやっていたが、ほとんど弟子である自分のためにいろいろ教えてくれた。誠にありがたいヨットの先輩である。
小型のモーターボートでは、艇の大きさ・重さに比べてエンジンの力が強い。ところがヨットは重量も重くて見通しも悪く、エンジンは非常に小さい。従って、免許試験の時に練習したモーターボートとはまったく感触が異なり、接岸ではいつも極度の緊張を強いられてきた。今日の特訓で、行き足の殺し方を何度もやったので、安心感が出てきた。
コツは、ブレーキのためにバックギアに入れるとき、少し強い目に3秒ほど入れることだと体得する。もっとも今日の風は緩やかな北風で条件的には最良だったので、これでマスターしたと思うと南風の時や強風の時には怖い目に遭いそうである。いずれにしても今日の雨は、練習の機会を与えてくれ、誠に恵みの雨となった。