東京出張の嬉しいおまけ
予定されていた東京での講師仕事は、1時から3時半まで。それでも往復を考えれば丸一日仕事になる。最近はとんぼ返りが多いが、今回はどうしても寄りたい美術展がある。
小学校同窓生でマドンナと呼ばれた一人の息子さんが、院展(日本美術院展覧会)の大観賞というのに選ばれたというニュースを同窓生の一人から聞きつけ、ここはなんとしても観に行きたいと思っていたものである。もっとも上野にある東京都美術館の入場時間は4時半まで。こちらの青山での仕事終了が3時半なので、厳しい。
タクシーを使おうかとも思うが、道路事情で遅れると悔いが残りそうな気がして、ギリギリだが確実な地下鉄で行く。結果、地下鉄上野駅から美術館までの歩く距離は予想以上に遠かったが、4時15分には美術館に到着。
そもそもこの案内は、同窓会の掲示板で紹介されていたので、自分も今日行くことを告知し、同行者をそれとなく勧誘していたのだが、返事があったのは一人のみ。長期の海外旅行から戻ったばかりで無理、とのこと。「ま、いいっか、時間もゆとりがないので、一人で駆け足観賞だ。」と割りきって向かったのだが、上野駅に着いたときに一通の携帯メールを発見。ご主人と一緒に今来ているとの連絡をくれたのは、小学校時代は同じクラスになったこともなく、言葉を交わした記憶もない隣のクラスの同窓生女子。去年の同窓会以来、東京幹事会の中核として貢献いただいている。嬉しいサプライズとなった。
院展とは別に開催されているマウリッツハイス展は長蛇の列。院展を一人で観た後に、同窓生夫妻とは、こちらで合流となる。お目当てはフェルメールの「真珠の耳飾りの少女」。それ以外にもレンブラントを中心に17世紀のオランダ画家の作品がジャンル別に展示されている。
現物の真珠の耳飾りは、ガラスケースに収められ、至近距離には寄れないが、デジタル複製にはない絵の具の凹凸感があり、本物だという気がした。九月末には神戸市立美術館に来るとのことなので、またゆっくり観てみたい。
新幹線では指定席のE席を確保したが、あいにく富士山は見えなかった。その代わりにといってはなんだが、伊吹山ほぼ綺麗に収めることができた。